夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2020/08/14 11:52:03|その他
海洋道中アーカイブス14 流刑にされた戦国のヒーロー
前の八丈太鼓の投稿でも少し触れましたが、
八丈島に流刑された人は、
身分が高い人が多く居ました。

その中でも、戦国大名として名高い、
宇喜多秀家(うきたひでいえ)が、
最も有名だと思います。

関ヶ原の合戦で秀家は、
石田三成が率いる西軍(即ち豊臣方)の、
副大将格として参戦しますが、
ご存じの通り西軍は敗れ、豊臣の世は終わりました。
その後、徳川家康が天下人となり、
江戸に幕府を開いて、江戸時代が始まるのです。

さて、戦いに敗れた秀家は薩摩に逃げますが、
その後、島津家によって、
徳川家康に引き渡される事になります。
が、家康は、秀家を殺すことは選ばず、
1606年(慶長11年)の四月に、
秀家33歳の時に、八丈への流刑を命じたのでした。

敵方の副将だった強者ですから、
処刑されても仕方ない筈ですが、
流刑にとどめたのは、
秀吉よりも、秀家の妻の豪姫の父である、
前田利家へのリスペクトであろうと、
個人的には思っていますが、
真相は分かりません。

その豪姫と秀家は、引き離されてしまうわけですが、
実は流刑後も、豪姫とは文などで、
交流はずっと続いていたのだそうです。
いわゆる密通ではありますが、
それを黙認していた家康の懐の深さを、
感じずには居られません。

ところで、島の随所に秀家の生きた証が、
今も残されている訳ですが、
サバイバル踏破の道の途中、南原千畳岩付近から、
遠い故郷を眺める様に座っている、
宇喜多秀家とその正室であった豪姫の像があります。

実は、自分が最初に島に行った時には、
秀家は一人で座っていました。
その後、秀家と豪姫の強い絆が分かって以降、
島の人たちは、最愛の豪姫を、
秀家の隣に座らせたのです。島の人々が、
どれくらい秀家をリスペクトしていたか、
非常に良く分かるエピソードですよね。

一方、秀家が島で暮した住居の後は、
南原エリアではなく、
島の中心の大賀郷エリアにあります。

以前、歴史が好きな女子の参加者が、
どうしても墓参したいとのことで、
自主活動で望みを叶えた事もありました。

秀家は、戦国一のイケメンだったとも言われて居て、
今も人気の高い戦国ヒーローですが、
豪姫を終生思いながらも、島を愛し、
島で生涯を閉じた秀家を、そっと見守っています。
そんな島の優しさで、
秀家は今も、八丈の自然と共に居る気がします。







2020/08/13 11:26:55|その他
海洋道中アーカイブス13 八丈太鼓に酔う
毎年、八丈での最後の夜に、
島の伝統芸能である『八丈太鼓』の、
演奏を聴かせて戴いています。

演者は、先の投稿でもお話ししました通り、
世界にも名を轟かす「六人会」の、皆さんです。

今日は、この八丈太鼓の歴史や、
幾つかの打ち方を紹介させて戴きながら、
行けなかった八丈キャンプへ、
思いを馳せてみようと思います。

一体いつ頃から、この八丈太鼓が叩かれていたか―。
その根拠となる詳しい文献は、まだ無い様なのですが、
諸説ある中で、江戸時代には叩かれていた―。
と、云うのが、一般的なんだそうです。

誰が最初に叩いたのかは不明なんだそうですが、
島に流された「流人」は、武士が多く、
腰の刀をバチにして太鼓を叩く事で、
憂さを晴らしたとも聴きます。

島へ流されるのは、政治犯などが多く、
身分が高く知識人が多かった事から、
島民は流人をぞんざいに扱うことは決して無く、
手厚く保護したとも聴いています。

いつからか、一台の太鼓を台座に横向きに置き、
両方の面に一人づつの演者が構え、
一人はリズムを正確に打つ「下打ち」と、
もう一人は、それに合わせて即興で打つ―。
「上打ち」が、セッションする形が定着しました。

この打ち方を「ゆうきち」と言って、
代表的な打ち方です。

さよならレセプションでの演奏は、
先ずこの「ゆうきち」から始まるのです。

次に披露して下さるのが「ほんばたき」です。
これには太鼓には珍しい「挿入歌」があり、
毎回、見事な甚句を聴かせて戴き、
染み入る様なほんばたきには、
何回聴いても、感動してしまいます。

その歌詞、もう17回も行っているので、
おおよそ覚えてしまい、
ほんばたきの時には、邪魔してしまわない様に、
自分も小声で歌っています。

「太鼓叩いて 人様(ひとさま)よせて 
 儂(わし)も逢いたい 方があるよ」

「三根(みつね)倉の坂 坂真ん中(さかまんなか)で 
  出船ながめて 袖しぼるよ」

そして、太鼓を打ってみたい子どもを募り、
下打ちに合わせて、ゆうきちの基本を教えて下さいます。

山梨にも、幾つか伝統の太鼓があるので、
割と打ちたい子が多いんです。

たまに、驚くほど見事にバチを捌く子もいましたよ(^o^)

フィナーレは、『しゃばたき』と、云う
勇壮な打ち方で下打ち、上打ちが、
見事に切り替わりながら、最後はバチっと決まります!!

かっけー!!

来年はまた絶対に聴きたい八丈太鼓です。







2020/08/12 7:20:19|その他
海洋道中アーカイブス12 忘れえぬ景色3 (八丈ブルーに染まって)

八丈の深く澄んだ海の色を、
我々は、『八丈ブルー』と、形容しています。

その八丈ブルーに、
毎日の様に癒やされ、励まされ、勇気付けられて、
キャンプの日々を過ごすのです。

その八丈ブルーに、どっぷりと浸かり、
身も心も染められるのが、スノーケリング体験です。

我々がスノーケリングをさせて戴く底土海岸は、
透明度が非常に高く、マスク越しに海底を覗けば、
広がるテーブル珊瑚の合間から、
色とりどりの魚たちが飛び出して来て、
感動の余り声を出そうとして、
逆に海水を飲んでしょっぱい体験をした子もいますが、
この海の青さを、これまで参加した子ども達も、
これから参加してくれる未来の子ども達も、
きっと忘れる事はできないでしょう。

昨年は、なんとアカウミガメまでお目見えしてくれて、
海洋道中史上「最高の海」だとの、
地元スタッフからも、こんな海は、滅多にない!!
と、絶賛されたコンディションでした。

この八丈ブルーが、
この先もずっと同じであります様に、
海について考えていかねばならないでしょう。

八丈ブルーよ永遠なれ!!

写真は上から

1枚目
八丈ブルーに染まる― 
言葉は要りませんね。

2枚目
テーブル珊瑚とムロアジの群れ―
ムロアジの青も、八丈の青に染まる・・・

3枚目
見事なテーブル珊瑚と回遊魚たち
ひときわ青い魚は、ソラスズメダイです。
海の青、空の青、八丈の青!!







2020/08/11 8:18:19|その他
海洋道中アーカイブス11忘れえぬ景色2 (サバイバル中の癒やし)

先のサバイバル踏破の記事の中でも、
難所―。と、呼ばれる場所の景色を、
写真で紹介させて戴きましたが、

他にも、素晴らしい景色がたくさんあって、
サバイバル中の子ども達を癒やしてくれています。
そこで今回は、「忘れえぬ景色2」として、
以前に紹介仕切れなかった、
サバイバル中の癒やしの景色を、
切り取ってみようと思います。

では今回も、一枚づつ紹介していきますね。

上から1枚目

玉石垣のある道―

大賀郷(おおかごう)エリアには、
この様な丸い石で積み上げられた石垣が、
点在しています。
玉石垣と呼ばれ、「六方積み」と、云う、
特殊な積み方が施されています。
この石はどこから持って来たかと云うと・・・

2枚目

大坂トンネル前からの横間ヶ浦―

八丈に流された流人達の仕事として、
横間ヶ浦から石を抱えて坂を上がりました。
その石で玉石垣を積むのですが、
石一つを運ぶと、
おむすび一つと交換してくれたのだです。

3枚目―

藍ヶ江

海の色が藍色に深く澄んで居る事から、
美しい入り江として、この名前が付きました。
子ども達は、高台にある足湯から
眼下に広がるこの絶景を眺めた事でしょう。
2016年度までは、ビバーク地として使っていました。

4枚目

名古の展望―

かつてこの景色を、昭和天皇も堪能されました。
天皇が立たれた場所に石碑があり、
同じように、この絶景を味わう事ができます。
眼下に見える入り江は洞輪沢(ぼらわざわ)です。

藍ヶ江と名古の景色は、
全ての班が見ている景色では無いですが、
島の各地で美しい景色が、
頑張る子ども達を応援してくれているのです。








2020/08/10 9:00:00|その他
海洋道中アーカイブス10 忘れえぬ景色(垂戸ベースキャンプ)

昨日までで、海洋道中の8泊9日について、
写真と共に紹介して来ました。

自分自身も、過去の写真を改めて見ていると、
あの時は、あんな事があったけ・・・
とか、あの日の釣りは釣れなかったなあ・・・
とか、色々と思い出し、
中学生達との輝いていた日々を、
回顧することができました。

今日からは、おそらく子ども達の記憶にも、
鮮やかに残っているであろう、
八丈の美しい自然と風景も、
紹介させて戴きますね。

むしろ、こうした投稿は、
インスタグラム向けかもしれないのですが、
敢えてブログで紹介させて戴いて、
過去の参加者が、
もしかしてこのブログを覗いてくれた時に、
記憶の中の景色を、
改めて味わってもらえたら嬉しいですね。

先ず、我らの心のふるさと。
垂戸のベースキャンプの風景です。

では、1枚づつ、
写真を紹介していきますね。

上から1枚目

垂戸の海からの神々しい日の出

2枚目

突然のスコール 雨の中のBC

3枚目

スコールの後に虹が架かりました。

4枚目
BCを赤く彩るハイビスカスの花
節目の度に植樹して来ました。