夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2021/11/12 10:00:00|活動報告
世田谷区の保育園の子どもたちと一緒にあそんだよ3
かほる保育園さんで活動させて戴いた前日、
園長先生と、
会場となる上野毛自然公園の下見を行いました。

この活動を行ううえで、
最も大事になるのがこの下見です。

会場をみたうえで、何が出来るか―
何をやってはいけないか―
フィールドにおけるリスクはないか―
アクセスに際してのリスクはないか・・・

など、
多岐に渡ってフィールドをチェックします。
その後、実際にプログラミングして実施―
と、なる訳です。

が、今回は、
敢えてかっちりとしたプログラムは作らず、
出たとこ勝負で、
アクティビティーを構成する事にしました。
きっとその方が、楽しいと思いました。

が、もちろんテーマ(ねらい)は設定しました。
当日のテーマは、
『開けゴマ!!』に、しました。

都内には、
意外なほど多くの自然が残っています。
また意外なほど、
貴重で豊かな水辺もあります。

でも、その自然は、
うかつに触れてしまうと危険な場合もあって、
やっっぱり、自然が豊かな地域の人より、
慎重になっている気がします。

そして、忙しく通り過ぎている気がします。
もったいないですよね〜

この上野毛自然公園も、
下見をしてみたら、とっても豊かな色と、
豊かな音に満ちていました。

どんぐりが、木から落っこちる音。
時にボトボトと音を立てて、
いっぱい落ちてるみたいです。

木立を駆け抜ける風の音
色んな鳥達の鳴き声
日なたと日かげのコントラスト・・・

立派なケヤキの木がたくさんあったり、
目に見えてるドングリの木は、
マテバシイが多いのに、

落ちてるドングリは、
アラカシがほとんどでした。
不思議ですよね。

園長先生は、こう仰っていました。
子ども達にも、
先生方にも、いっぱい気付いてもらいたい。

そして、自然や人に対して、
もっともっと心を開いてあげて欲しい。

相手を待てる心や、
許してあげる優しさや、
ダメを云わない、懐の深さとか・・・

その鍵は、参加者の心の中にある。
でも、まだ閉まっている気がするって・・・
そんな事を話して下さいました。

だったら、自分はアリババになって、
自然の力を借りて、
みんなの心に呪文をかけよう―

な〜んて、思ったら、
出て来た言葉は、「開けゴマ!!」

でも、その呪文の言葉は、
アリババが云っても開かない訳で、

参加者自身が自分の意志で、
云わないといけません・・・

一緒に2時間ほど過ごして、
子ども達の笑顔がいっぱい出そうな
アクティビティーを幾つか繋いで、

木に、葉っぱに、土に、
自然に触れられる様になりました。

そして、人工物のかくれんぼが、
みんなで楽しめる感じにはなりました。
先生達も、一緒に笑って楽しんでいました。

もっともっと、心を開いてもらうには、
も少し時間が必要かもしれません。

まあ、でも『開けゴマ!!』は、
少しは、伝わったかなニコニコ

木漏れ日の優しさ、
伝わってくれてるといいなハート




 







2021/11/11 11:11:01|活動報告
世田谷区の保育園の子どもたちと一緒にあそんだよ2

今日は11月11日ですね。
1がズラッと立ち並ぶ日でございます。
そこで、投稿時間も1並びにしましたよチョキ

で、今日は、みんな大好きポッキーの日だったり、
水族館のアイドル、チンアナゴの日だったり、
神様の魚 鮭の日でもあるんですよ。
みんな11つながりで〜す!!

つばがりと云えば、
昨日の投稿からの繋がりです。

今日は 『かほる保育園』さんの、
上野毛自然公園での活動の続きのご報告です

公園の桜の広場の下には、
実はこんもりとした森があって、
階段で繋がっているんです。

そこでは、こんな活動をしましたよ。

先ずは階段下のベンチでひと休み。
みんなで給水タイムにしました。

そこに小さいながらも「エノキ」の木がありました。
エノキと云えば、山梨の方なら良く知ってますよね。

葉っぱが、あの国蝶『オオムラサキ』の、
幼虫のごはんになる木ですよね。

さすがに幼虫はいなかったんですが、
良く見ると、色んな「誰かが食べたあと」

子ども達に、
「誰が食べたのかなあ?」
って、質問したら、

「イモムシ〜!!」

って、元気に答えてくれました。

でも、
「ホラ、こっちの葉っぱは誰が食べたかなぁ」

葉っぱがレースみたいに透けていました。

子ども達にもなんとか手が届く、
若いエノキの葉っぱを、
よ〜っく見てもらう練習をしました。

「お待たせしました。
  これからみんなを不思議の国へ案内するよ」

と、黄色いツワブキの花が咲いている
遊歩道の脇に向かいました。

「ほら、あそこに黄色いロープが見えるよね。
  あの辺に誰かがかくれんぼしてるから探してみよー」

先生をリーダーにした数名のチームを作って、
これからかくれんぼの誰かを探す、
小さな旅に出発です。

その誰かさんは総勢10人
でも、その誰かさんは、
実は人が作った「物」
なんです。

「誰がいるかなあ・・・」

一生懸命に探します。

「あったぁ!!」
「見つけたぁ!!」
ごあいさつしてくれる子もいましたよ。

「だけど、連れて行かないでね〜!!」

思わず手に取っちゃうお友達もいました。
欲しいもんねグッド

「さあ、じゃあ誰がいたか確かめてみよー!!」

実はこんな面々が隠れていました。

1 イモムシ(おもちゃ)

2 黄色いお花のヘアパッチ

3 枝みたいな色えんぴつ

4 ハムスターのぬいぐるみ

5 美味しそうなタマネギ(リアルなおもちゃ)

6 でっかいクワガタムシ(おもちゃ)

7 みどりいろのトカゲ(おもちゃ)

8 ツヤツヤのきゅーり(リアルなおもちゃ)

9 クリソツのイガ栗(痛くないトゲ)

10 ピンクのお花(造花)

が、かくれんぼスマイル
先生も含めて、全員を発見できた人は、
あ〜りませんでしたぁ自信まんまん

「鯛損の勝ち〜!!」

けど、この小さな発見の旅は大好評

もっとあそんでいたかったけれど、
気が付いたら、もうそろそろお昼です。

「お腹がすいたから保育園に帰ろー!!」

そう声をかけて、急な階段を上ります。
2歳児のお友達には、結構なチャレンジでしたが、
一段づつ、自分の足だけで、見事に上り切りましたぁ

「すごいね〜」

笑顔と歓声がいっぱいの、
公園旅行が終わりました。

先生方も、お友達も、
みんな、お疲れ様でした。

それにしても、保育士の先生方の、
子ども達への寄り添う姿勢が、
素晴らしくって感激でした。

全員無事に冒険旅行から帰って来られたのも、
先生方のフォローがあったからこそでした。

今度は先生方と、
もっとワイルドな自然体験やってみたいなスマイル

ありがとうございました!!




 







2021/11/10 10:10:00|活動報告
世田谷区の保育園の子どもたちと一緒にあそんだよ1

自分だけではありませんが、
このコロナ禍で仕事が激減しました。

が、11月になって、少しずつ動き出しています。
11月4日の金曜日、
再スタートの場を与えて下さったのは、
世田谷区に、昨年度開園した保育園でした。

呼んで下さったのは、
甲府に基盤を持つ『かほる保育園』様です。
とっても素敵な保育園ですから、
ご存じの方も、きっと多いのではないでしょうか。

実は以前、環境学習の一環として、
講演会でお世話になって以降、懇意にして戴いて、
様々な形で、お手伝いをさせて戴いて居ります。

兼ねてより、先生方に体験させたいと云う事で、
自然を、心と体で体験できるプログラム体験を、
ご依頼戴いて居りました。

が、夏からの爆発的感染拡大に伴う、
緊急事態宣言の発令等で、
延期を余儀なくされていたのです。

それが、
急速な感染縮小の状況となっている今、
改めて当方から打診したところ、

是非来て欲しい―

と、嬉しいオファーを戴いた事で、
園への訪問が実現しました。

実は、甲府の園の先生方の多くは、
このプログラムの指導者資格を持たれて居ます。

が、都内の先生方は、そのプログラム自体を、
ご存じない若い先生が多いため、
なかなか活用できていない―
そう云う課題があるそうなのです。

会場は、園のすぐ近くにある
上野毛自然公園です。

が、園から公園までの道も、子ども達にとっては、
結構なアドベンチャーですよね。

午前10時に出発―
と、云う事で、30分ほど前に到着して、
待機させて戴いたのですが、

見たことないおじさんが、
来ている事に気付いた何人かの子ども達から、
早くも質問攻め〜

「どこから来たの?」
「なんさい?」
「これから何するの〜?」

何処に行っても、子ども達は元気です。
いちばんちっちゃいお友達は2歳児さん、
いちうばんおっきいお友達は5歳児さん、
0〜1歳の赤ちゃん達を以外の、
園の子どものほぼ全員が参加してくれました。

大人の足なら5分ほどの道のりですが、
歩いている最中から、子ども達の好奇心炸裂
色んな物に、人に、お店に興味津々です。
到着までに15分は、掛かったかなあ・・・スマイル

着いた広場には、
紅葉したサクラの木がたくさんあります。
赤い葉っぱ、黄色い葉っぱ、マーブルの葉っぱ・・・

そんな色んな色の葉っぱを落としてくれた桜の木
中からとても個性的な枝振りの、
マイチェリーの木を見つけたワタクシ、

「私はだーれ!?」

と、マイチェリーの姿形を真似してみます。

ワタクシの背中越しに1本のサクラの木を、
みんなが指さしてくれました。

「じゃあ、そこに連れてって〜!!」

正解の木だったでしょうか!?

「大正解!!」グッド

その木の幹は苔むしていて、
見た目よりも、お年寄りなのかなぁ?

「触ってごらん」パー

ちょっと、躊躇しています。
こう云う所は、やっぱり都会っこ

なので、自分がほっぺたすりすり〜
そしたら、苔むした幹を手でさすってくれました。

「どんな感じ?」

ちょっと、チクチク
ザラザラ〜っ

日に照らされて苔が乾いています。
次第にセンサーが立って来ましたよ。

さあ、今度はキレイな葉っぱを、
いっぱい拾っておいてね〜

と、子ども達と先生方に、
落ち葉をいっぱい集めてもらっているうちに、
メインの活動の仕込みに公園の別場所に、
走っていきました。

メインの活動は、
また別に投稿しまーす!!

短くまとめようとしたけど、
いっぱい気付いてくれたから無理でした。

次回をお楽しみに!!



 







2021/08/23 10:00:00|活動報告
今年の海洋道中アーカイブスV 皆で讃えた遠回り
三十年を超える海洋道中の、
半分以上に関わらせて戴きました。

多くの子ども達の、
大きな成長を間近で感じる事ができるのは、
このうえない幸せだと思っています。

そんな長い歴史の中でも、
決して忘れる事ができないのが、
2015年度のサバイバル踏破でのエピソードです


この年から、
ヘッドカウンセラーに就任させて戴きましたが、
いきなり初年度で、
あの素晴らしい光景を見る事ができるとは、
本当に想定外でした。

各班が順調に踏破を進める中、
ある班のリーダーが、
途中で単純に道を間違えてしまいました。

そのルートは、ベースキャンプに戻るには、
あろうことか最短のコースだったのです。

この班のリーダーは、
この時が初めてのリーダーでした。
途中で間違ってしまった事に気付き、
本部へその旨を連絡して来たそうです。

もし、ショートカットで帰る事になってしまっても、
充分に頑張っていたので、
そのままでも良かったのかもしれません。

が、本人と班のメンバーの強い意志もあって、
本来のコースを歩き切りたい―
と、云う強い願いがあり、
協議の結果、本来のコースに戻すものの、
進んだ距離分は、ベースキャンプに近づける―
と、云う事で、双方で合意しました。

なので、だいぶ遠回りをする事になるので、
帰着も、大幅に遅れる事になる訳です。
大方の予想では、
もう暗い時間になってしまうだろうと・・・

が、遅れた分を取り戻そうと、
全員が必死に歩いていた様です。

一心不乱―
と、云う言葉が適当かどうか分かりませんが、
皆が待つベースキャンプに、ただひたすらに・・・
そういう状況だった様です。

この状況を、先着したリーダーが知り、
子ども達にこう呼びかけました。

遅れているんでは無くて、
自分達より長く歩いて帰って来る―。
だから、全員で彼らを応援しよう!!

と、声を掛けてくれたんです。

「おーい!!」
ふいに頭上から聞こえて来たのは、
この班のメンバー達の声でした。

道の上から、
このベースキャンプを見下ろせる場所で、
手を振っていました。

すると、
「頑張れ〜!!」

「待ってるぞ〜!!」

と、一気に全員のテンションが上がって来ました。

その場所からベースキャンプまでは、
おそらく20〜30分の位置です。
相当に飛ばさないと、挽回できない距離です。

全班のメンバーが出て来て、

「すげ−」と、驚きの声を上げたり、

「もうちょっと、頑張れ・・・」

と、祈るように涙ぐむ子も居たり、
全員が、この班の頑張りを、
無条件で讃えているんです。

そして、いよいよ彼らの歌声が響いて来ると、
最初に声を掛けたリーダーが、
「みんなでアーチを作るぞ!!」と、
みんなを煽ってくれました。
あっと言う間に彼らを迎えるアーチが出来ました。

更に、この班のリーダーやメンバーの
名前(キャンプネーム)を連呼して、最後は、
みんなで拍手して、メンバーを迎え入れたのです。

ゴールの瞬間に起った歓喜の輪を、
自分は絶対に忘れる事ができません。
それがタイトルの、
『皆で讃えた遠回り』の、エピソードです。

一番驚いていたのは、
この遅れてしまった班のメンバーだったと思います。
遅れているのを知っていましたから・・・。

こんなにみんなにゴールを祝ってもらえるとは、
きっと思っていなかったでしょう。

子ども達以上に、
指導者も全員、目をまっ赤に腫らして、
感動の涙を流していました。

自分がこんな風にしたい―
と、リーダー達に、
子ども達に、指導者の全員に、
お願いしていた、体験は子ども達のもの
我々はそれをサポートするだけ―

と、云う望ましい姿が、
目の前で正に繰り広げられていました。

ゴールまでのプロセスには、
一切、指導者からの指示があった訳ではなく、
全てが自発的に起った、そんなシーンでした。

この年以降、更にサバイバル踏破は充実し、
自分達でしっかり目標を立てて、
単にゴールするだけが目的では無く、
一人一人が掛け替えのない友になる事―
を、目指して、チャレンジを続けています。

そして、この道間違いをしてしまったリーダーは、
連続3回リーダーとして子ども達を牽引し、
誰よりも八丈を歩いたリーダーとして、
歴史に、記憶に、名前を刻んでいます!!

今年の海洋道中アーカイブスは、
このエピソードを以て終了します。


やっぱり子ども達の成長は無限だ!!
 







2021/08/21 10:00:00|活動報告
今年の海洋道中アーカイブスU伝えたかった「水」の大切さ
記憶に強烈に残っている、
ヘッドカウンセラー就任以降のエピソードを、
『今年の海洋道中アーカイブス』として、
お話しさせて戴いています。

今日は、最も直近の2019年度のエピソードです。
この年は非常に好天続きで、
プログラムも順調に進んでいました。

台風の影は見えていたものの、
我々のスケジュールを邪魔する事もなく、
無事に最大のイベントである、
『サバイバル踏破』の、日を迎えたのでした。

踏破での指導者の仕事は、
無事に歩いているか―
体調の悪い子はいないか―
などを見極めるパトロールと、
熱中症予防の為にも、給水のサポートです。

一方で子ども達は、
島の方々に声を掛けて戴けるばかりか、
時にジュースや麦茶、良く冷えたスイカに、
島の名産パッションフルーツ・・・etc

はたまたアイスクリームに、
時には新鮮なお刺身まで、
色んな美味しい物を差し入れて下さいます。

ご厚意は有り難く頂戴して、
後日、お礼が出来る様に、可能な限り、
お名前と連絡先を伺う事にしていますが、

本当にさりげなく、
ほいっと渡して行ってしまう方が多く、
お気持ちの半分もお返しできていないのが、
残念ながら実情なのです。

が、本当に島の人たちの、
温かさを感じた子ども達は、
懸命に歩き、踏破をやり遂げる事で、
感謝の思いを返している気がします。

しかし一方で、見方を変えれば、
サバイバル踏破は、美味しい企画―
と、云う側面もあるのかもしれません。

が、やはり炎天下では給水は重要です。
数年前までは敢えて給水を極力抑えて、
自分達で確保しよう―
そんな方向で指導していました。

給水に頼り過ぎると、
逆に給水過多になってしまう傾向も見られたからです。

が、歩く事に集中する余り、
給水できるポイントを通過してしまったり、
水を届ける前に足りなくなってしまったりで、

結果、熱中症を誘発してしまう―
そんな皮肉な状況も起きてしまったので、
必要時に随時給水する―
方向性に戻したタイミングが2019年でした。

しかも、体温を下げる目的もあって、
水に氷を入れて、「冷たい水」を、
渡す事にしました。しかも麦茶です。

なので、水が割と安易に手に入る様になりました。
しかも、ぬるい水じゃなくって、
冷たくて美味しい水です。

加えて、島の方々からのご厚意もあって、
水の大切さへの認識は遠のきました。
これってジレンマですよね。

健康面を重視したら、
環境面での「水」への危惧や、
当たり前ではない「水」の存在についても、
意識が薄れてしまうのは哀しい事です。

そんな中で、
水を美味しそうにゴクゴク飲み干す、
子ども達の姿を間近で見て、
大きな違和感を覚え、
非常に重要な問題提起をした、
ボランティアリーダーがいました。

女性のリーダーでしたが、
彼女は、専門学校で医療事務を専攻し、
社会へ出るための勉強をしている学生でした。

子ども達は、指導者が来ると給水車に集まって、
嬉しそうに手を振り、水を満たしてもらう。
そこまでは、特に問題はない―

が、水筒やペットボトルに残っている、
ぬるくなった水
おいしくない水

を、無造作に道路に撒いて、
捨てる姿を目撃してしまったからからです。
まだ使える水が残っているにも拘わらず・・・

それは彼女の目には、
好ましい姿には、到底思えなかった―。
と、云う事です。

捨てられた水は、
正しく無駄水となった
のですから・・・

そして踏破2日目の朝、
彼女はついにアクションを起こしました。

島の教育委員会の方が、
これから難所にアタックする子ども達のために、
冷たいスポーツ飲料(ペットボトル)を、
差し入れにビバーク地に届けて下さった時です。

彼女は先ず島の担当者に、
丁寧にお礼の言葉を伝えたうえで、

子ども達は既にここで給水し、
水筒は満たされている事を説明し、

お気持ちは嬉しく有り難いが、
そのペットボトルは、今は渡さないで欲しい―
その様に、島の担当者に伝えたのです。

昨日から、たくさん水やご厚意を戴いているが、
彼らは無造作に水を捨てている。

無意識だし、悪気が無い事も分かっているが、
彼らには、水の大切さを伝えなければいけない・・・
と、彼女は言ったそうです。

島の担当の方も随分と驚いたそうですが、
彼女の意志を尊重し、ゴール後のご褒美と云う事で、
ベースキャンプに、
彼女の班の分を届けて下さったのでした。

どうですか皆さん、
あなたは、こんな提言をする事ができますかびっくり

相当の勇気と信念がなければ、
こんな提言は、おそらくできません。

言い方を変えれば、
子ども達の将来を左右する役割を担った事で、
本当に大切な事を伝えるために、
敢えてご厚意を断ったのです。

この話しを聴いて、
自分も、ベースキャンプに残っていた指導者も、
彼女の勇気に感嘆し、
給水を見直さなければいけない―
と、強く思いました。

早速ミーティングを行って、
2日目の給水方法を協議しました。

指導者が話し合って決めた方法は、
以下の通りです。

1、給水自体はそのまま続ける。

2,直接水筒に注ぎいれるのではなく、
 ペットボトルに入れ替えて冷やした状態で渡し、
必要な分だけ使うよう指導する。

3,もし水を捨てる行為を目撃したら口頭で注意し、
残っている水を使い切る様に指導する。


と、云う3点を共有し、給水を再開しました。

数時間後、彼女が引っ張る班を見つけ、
給水をする際、案の定、水を捨てた者がいました。

「ちょっと待て、何で水を捨てたんだ!?」

「だってぬるいし、まずい」

「美味しい水を渡すのが目的では無い。
  脱水を予防するための水だからぬるくても問題ない」

背の高い男子は驚いて、自分を見返しましたが、

「大事な水を無駄にするな―」

そのメッセージを受け取って、
ぬるい水を捨てる行為は、
以降一度たりともありませんでした。

そんなこんなで、
全ての班が無事に帰って来ました。
どの班も、大きな成長の跡が見られました。

そして迎えた2日後の、
ベースキャンプ撤収の日

撤収作業を開始する前に、
あのリーダーの事を、名前を伏せて全員に伝えました。

直ぐにピンと来た子もいましたが、
踏破中の、「ある班の出来事」なので、
初耳、何それみたいな子も、当然いました。

けれど、踏破中に同じ事をしてしまった子は、
きっと、思い当たる節があったでしょう。

改めて、水の大切さにハッとしたに違いありません。
この日も猛烈な暑さになりそうな朝でした。

世界には水が自由にならない地域がたくさんある事、
水がふんだんにあることは当たり前ではない事、
水を廻って戦争が起きてしまう国がある事・・・
だから、改めて我々は水を大事に使う事にした。

今日の給水は時間を決めて一斉に摂ろう―
そう伝えて、30分に1回の飲水タイムを設け、
1時間に1回の休憩をして体温の上昇を抑える―

この様にメリハリを付けると、
驚いたのは作業能率が格段にあがったのです。

午前中いっぱいを撤収時間に充てていましたが、
備品のチェックまで含めても、
11時半には、まっさらな平地に戻ったのです。

一人のリーダーの発言が、
多くの者の気持ちを動かして、
大きな成果に繋がりました。

この様な成長が見られた事も、
海洋道中の大きなレガシーになっていきます。

だからこそ、来年は絶対にやらないと・・・
できっこないをやらなくちゃ!!

​​​​​​写真は、別の年の給水風景です。
2019年は、こんな感じに戻したのです。