今回のサバイバル踏破では、 必要な水は躊躇なく与える方針で、 給水を行っていた事は、 前の記事で紹介しました。
そして、飲みやすい様に氷を入れて、 冷たい水にしていたことも伝えました。
「給水だよ」って、声を掛けると、 空っぽの水筒や、ペットボトルを差し出して、 おいしそうに飲んでくれた事も、 お伝えしましたね。
その折に、実はこんなエピソードがあり、 そして、「飲み水の大切さ」について、 深く考えさせられた、 問題提起があった事を、 ここでは、お伝えしたいと思います。
8月6日、サバイバル踏破2日目も暑い日となりました。 そして、旧末吉小には、4班・3班・2班の、 3つの班が集まっていました。
そこに、八丈町のスタッフの方々から、 何とも有り難い差し入れを戴いたのです。
それは一人に一本づつの、 よ〜く冷えた、ペットボトルのスポーツ飲料でした。
子ども達は、全員もちろん大喜びだったでしょう。 こうしたご厚意は、謹んで頂戴するのが筋―。 ではあるでしょう。
でも、そんなご厚意に敢えて甘えず、 スポーツドリンクの差し入れを、 ある班のリーダーが、断ったと云うのです。 「その飲み物、子供達に手渡すのはやめて下さい」
一番面を食らったのは、 八丈町のスタッフさんだったのは、 云うまでもないでしょう。
その真意について、 リーダーの心情を慮ってみました。 そして、ご厚意を断る際、そのリーダーは、 こんな事を伝えて来たそうです。
昨日から、冷たい水をもらう度に、 多くの子どもが、ぬるくなった水筒の残り水を捨て、 空っぽの水筒にして差し出している。
まだ飲める水を無造作に捨ててしまう、 それって、水の大切さに気付けない。 我々は、一滴の水も無駄にしないと決めた筈。 だから、水筒に水が入っている今は、 そのスポーツドリンクは、必要がないと・・・
ベースキャンプに戻って来てくれた、 八丈町のスタッフの方が、話してくれました。 そして、リーダーの言葉を尊重して、 この班には、渡していないと話してくれたのです。
それを聴いて、そのリーダーの勇気に、 他の指導者も含めて、感心してしまいました。 ご厚意を断ると云うのは、 なかなか出来る事ではありません。
子ども達とて、 水を捨てた行為に悪意がある訳ではありません。 本当に無意識の行為だった事でしょう。
そして与える大人の方も、 親心として、どうせなら冷たい水を・・・。 と、思っています。
けれど、現代は水をめぐって紛争が起こる世界です。 飲み水に使える水は、世界中の水を集めても、 ほんの僅かしかないのです。
だからこそ、何も気にせず飲む事ができる、 この「水道水」は、正に奇跡の水なのです。
子ども達が、水を捨ててしまった行為を、 どうこう言うつもりは全くありませんが、
改めて飲み水の大切さについて、 大きな問題提起と、 今後の指導についての、宿題ができました。
その話しを聴いて以降、パトロール車では、 給水方法を少し変える事にしました。
もし、残り水を無造作に捨てる子を見たら、 その場で注意して、水の大切さを伝える事。
予め、水を大きいペットボトルに分けて置いて、 自分達に必要な量を考えさせてから与える事。 この2点です。
水があるのは当たり前ではない―。 空っぽの水筒の向こう側にあったこのストーリーは、 きっと大切に引き継がれる事でしょう。
あなたは、この水のストーリー、 どんな風に感じますか?
|