空はどんよりと曇り、 風は生暖かく、次第に強さを増して来ました。
我々が八丈を離れるというそのひになって、 台風14号が、音もなく忍び寄って来たのです。
「おそらく、今日の欠航はないでしょう」 そんな見解でしたが、うねりがひどくなれば、 三宅島から引き返してしまうこともあるので、 「延泊」の、覚悟だけは、していおかないといけません。
例年の「離島の日」には、 三根公民館で、離島式を行うのですが、 万全を期して、先に底土に行っておこう―。 そんな判断をして、急遽、 離島式は、底土港の、歓迎セレモニーを行った、 広場で行うことになりました。
早目、早目に、準備して、 自分の先導で、底土へ向かいます。 そんな合間にも、雲はだんだん厚くなり、 風も徐々に強さを増して来ました。 そして、着いたとたんに雨が強まり、 そのまま、東海汽船の待合所の、 2階へエスケープ。 そこで、離島式を行う事となりました。
教育長さまから、お別れのコメントを賜り、 心からの感謝を込めて、 我々も御礼の言葉を伝えました。 そして、また後日、 八丈の小中学生達が、山梨に来てくれるのを、 心からお待ちしている事も伝えました。
今日は、八丈富士のてっぺんも雲に覆われ、 記念撮影は、外ではなく、屋上で行いました。 もう、帽子が風で飛ばされそうな程でした。
潮は濁り、堤防には既に波が打ち寄せ、 停泊中の船も、大きく揺れています。 そこに、橘丸も、右に、左に 傾きながら、揺れながら、必死の着岸―。
もう、おそらく御蔵島には寄れないし、 着岸して、準備が出来次第に、 直ぐに出航すると言うアナウンスがありました。 早目の行動が、功を奏しました。
見送りの八丈太鼓の音に押されて、 何とか全員、橘丸に乗る事ができました。 が、停泊中も上下に揺れるので、 もうこの時には、何人か船酔いMAX状態・・・
それでも、デッキぬいみんな上がって来て、 見送りに来てくれた方達に、 「ありがとー!!」と、叫び続けながら、 大きく、大きく、手を振り続けました。
アヤパンマンも、駆けつけてくれ、 離れていく船を、追いかけて来ます!! その姿が小さく、小さくなっても、 手を振り続けた、子供達でした。
が、頑張りもここまでの子が多く、 三宅島までは、半数以上がダウンで、 いつもなら、盛況のはずの「操舵室の見学」が、 なんとも、寂しい状況になってしまいました。 これには、船長さんも、スタッフの方々も、 苦笑いだったことでしょう。 でも、仕方ないもんね。
自分は、逆に揺れが心地よくて、 操舵室でウトウト・・・汗 でも、その時に出た、子供からの質問に、 ビクっと、反応―。 何を聞いたかというと、 「皆さんは、船酔いしないんですか?」 素朴な疑問を聞いてみました。 そしたら、 「酔っていたら、仕事になりませんもんね・・・」 と、笑顔でさらっと答えて下さって、 きっと、その時、操舵室に残っていた子が、 共通に感じたのは、「カッケーッ!!」 って、事だったと思います。
お昼ごはんの後は、 つ、ついにおやつと、買い物も解禁!! ハ○ゲ○ダ○ツの、アイスの自販機は、 子供達の格好のターゲット―。 だって、普段は食べさせてもらえないみたいですよ(笑)
三宅島を過ぎた頃には、 波も次第に穏やかになり、 多くの子が起き出して来ました。
だんだんと、東京が、現実が、近づいて来ます。 そして、東京湾に差し掛かった頃、
各班の最後の「あれ」が、始まりました。
どんな事かは、次のレポートで・・・
写真は上から
1枚目 強風の中での記念撮影でした・・・
2枚目 出航前の一コマ
待合所で待機中です。船、揺れてるね・・・
3枚目 見送ってくれた方達へ感謝を込めて― 「また、来るよ〜!!」と、手を振りました。
4枚目 だんだん島から離れて行きますが、 手を振るのをやめません。 船の別れって、ジーンとするよね!!
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