| 海洋道中5日目の朝は、緊張感が張り詰めています。 そう。この海洋道中のメインプログラムである、 『サバイバル踏破』が、今日から始まるのです。 朝も早く、最も早い出発は午前4時半―。 なので、更新時間も、それに合わせてみました。
自分が初めて八丈に行った時のコースは、 島半周と一部観光を兼ねて・・・。と、云うコースで、 2日目には、植物園や歴史民俗資料館の見学なども、 コースプランに組み込まれていました。
それから数年後、島一周を目指す班が現れ、 だったら、チャレンジ企画なのだから、 基本島一周を目指そう―。 と、云う事になっていきました。
が、時に要領を使って、チャレンジをしない参加者も、 ごくごく僅かではありますが、 残念ながら居たのです。
そして2015年度から、 自分がヘッドカウンセラーを受け継いで以降、 島一周ありき―。ではなく、
コースのプランニングを、 子どもとボランティアリーダー(以下VL)に委ねて、 自分達が歩きたいコースを、自分達でしっかり決める。
タイムマネージメントも、給水も、 しっかり自分達で管理して実践しよう―。 と、言う流れに変えたのです。
但し、必ず半周以上はする事。 しっかりと島を感じ、班の目標達成を目指す事。 を、条件としたのです。
この流れにして以降、色んな事が起きましたが、 それまで以上に、 子ども達は果敢にチャレンジするようになりました。
途中で班のいざこざがあれば皆で解決し、 体調の優れない仲間を気遣い、 必死で自分達が決めたコースに挑んでいます。
そこで、今回の記事では、 八丈の難所―。 と、呼ばれる幾つかの場所を、紹介しながら、 サバイバルの様子を実況しようと思います。
難所1 登龍峠(のぼりょうとうげ)
底土から一気に勾配がきつくなり、 つづら折りが続きます。 また、末吉に向かう下りもダラダラと長く、 猛暑の時はひたすら辛い難コースです。 また、逆から登っても辛いのは変わりません。 しかも、飲み水を補給する場所もないので、 水の管理も大事なポイントになります。 が、展望台からの眺めは超絶景で, 疲れも吹き飛ぶ程です。
難所2 永郷(えいごう)道路
アップダウンのきつい坂がひたすら続きます。 道幅も狭く、自動車にはより注意が必要です。 海沿いの道でありながら、 海は遙か眼下にあるため見えません。 景色の変化も少なく、足と腰と、 心にも、ダメージを及ぼすコースです。 昨年はマムシも出ました。 が、大越鼻灯台から望む海と、 八丈小島の絶景に癒やされます。
難所3 大坂トンネル(横間ヶ浦から樫立へ)
登り切ったら、その達成感は凄いのですが、 下からその道を見上げたとき、 絶望に近い遠さを感じます。 なので子ども達は、上を見ずに足下を見ながら、 一歩、また一歩と歩を進めていきます。
一気に登り切るのは不可能で、 登り切った先にある「お風呂」が、望みの綱となります。 が、登り切った時の絶景には言葉を失います。 また、夕景も素晴らしい場所です。
難所4 八丈富士(ふれあい牧場まで)
サバイバル中には、 頂上までアタックする事はありませんが、 何せ八丈の最高峰の山(標高854b)です。 海抜0bからの標高差は半端ありません。
次第に空気も薄くなる事を感じながら、 麓から、登っていきます。ガスると何も見えず、 時には、夏といえども寒さを感じます。
が、ふれあい牧場では、 ジャージー牛が放牧され、ゆったり草を食み、 眼下には、大パノラマが広がります。 運がいいと、飛行機が間近に横切ります。
それぞれの班の思いを皆で背負って歩きます。 またサバイバル踏破は、 島の人たちも、無条件で声を掛け、差し入れを下さり、 毎年の子ども達を支えてくれるのです。 なので、感謝を伝えるチャレンジでもあるのです。
添えた写真は、それぞれの難所の、 絶景を切り取ってみました。
上から1枚目
登龍峠の展望台からの眺望
2枚目 永郷道路も、この大越鼻灯台でひと息
3枚目 絶景だけど、あの坂のてっぺんまで登ります。 大坂トンネルを見上げて・・・
4枚目 ふれあい牧場から八丈富士頂上を望む―
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