夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2018/09/24 18:42:02|活動報告
さあ新しいステージへ!! 今年の海洋道中21(サバイバルの日ー2)あいつがやって来る!!
あいつ―。と、表現しているのは、
台風の事で、海洋道中は、
季節的にも仕方がないことではありますが、
毎年、色んな「あいつ」に、悩まされて来ました。

去年は、台風5号―。
一度、西に遠ざかっていたあいつは、
なんの気まぐれか、わざわざ引き返して来て、
我々を振り回しました。

そして、今年のあいつは、
「台風13号」です。
12号が通り過ぎて、暫くは来ないだろう・・・
そう踏んでいたので、
まさかこのタイミングで、
足を速めるとは、憎らしい限りです。

夜、島の担当者が、
現状の位置と、進路予報図を持って、
駆け付けてくれました。

所見の見込みでは、
下手をすると、7日に接近の見込みで、
6日に帰ってしまうか、
7日の朝に帰るか・・・・
船で帰るなら、この選択しかないだろう。

おそらく8日は船が出ないと思われ、
飛行機で帰るとしても、
9日か10日になるだろう。
しかも、全員分のチケットは、
取れないかもしれない。

そんな、かなり切迫した状況でした。
しかし、サバイバル踏破は始まってしまい、
明日は、子ども達がここを目指して、
帰って来るのです。

明日の撤収は、かなり難しいし、
なんとかゴールは切らせてあげたい―。
今の状況では、7日の船は、おそらく来るだろう。
それにかけてみないか・・・

俄かには、台風接近も感じさせない星空の下、
最後のパトロールに行っていた、
指導者が戻って直ぐ、
緊急のミーティングが始まりました。

様々なケースをシュミレートしながら、
検討しましたが、やはり、
サバイバルのゴールだけは切らせてあげたい―。
その一点に絞って、
明日の朝、再度事務局で検討して、
申し送る事になりました。

たった1日、足が止まってくれさえすれば、
全日程が完遂できそうなのに、
あいつはあろうことか、
この八丈を、ロックオンした様なのです。


今朝、釣りを希望している子が、
是非やってみたいと言って、自分に託した、
島の竹で作る竿用の竹を3本、
切り出し他ばかり…。
果たして釣りはできるのか・・・

とにかく明日・・・
眠れない夜が更けていきました。

とりあえず、どうなってもいいように、
自分の荷物を、まとめ始めていました。

でも、BCでこの様な対応が始まった事も、
まだ、子ども達は知りません。







2018/09/21 17:25:26|その他
さあ新しいステージへ!! 今年の海洋道中20(サバイバルの日ー2)各班の様子2
秋の長雨が続いていますが、
引き続き、サバイバル踏破について、
レポートを続けますね。

女子VLが引っ張る、
1班、3班の様子です。

1班を最初に見つけたのが、
朝イチで八丈富士を、ふれあい牧場まで登って、
空港近くまで、降りて来た時でした。

頑張って歩いていましたが、
女子1名が、やや足を引きずりながら、
遅れて歩いていました。
リーダーのあやが、
心配そうに声を掛けて居ましたが、
その子は、遅れまいと、
必死に足を前に進めていました。

他のメンバーも、時折ふり返っては立ち止り、
その子を待っています。
富士山での朝食をスルーしたという事だったので、
無理せず、空港の外れの方で、
朝食を摂る様に進めました。

1班はこの後、八重根漁港に向かい、
昼食を摂る予定でしたが、
彼女の足の回復のため、
時間を使っても大丈夫だよと伝えました。

なぜなら、毎年休憩場所として使っていた、
玉石垣で有名な「ふるさと村」が、
今年の2月に火事で全焼してしまったとの事で、
使えなくなってしまったからです。

そこから先は、
心臓破りの大坂トンネルの、長い上り坂です。
でも、そこを乗り切ってしまえば、
今日のゴール、ビバーク地である、
樫立公民館は、もう直ぐです。
頑張れ1班!!

最も心配なのは、やはり3班。
4班とほぼ同じコースで、
前の記事の通り、女子1名が足を痛めてしまったため、
4班の背中を見ながら、登龍峠を目指し、
途中で追い付き、道の間違いはなく
展望台まで辿りついた様です。

様です―。
と、云うのは、パトロールの分担が、
逆回りだったため、
VLが本部にかけて来る定時連絡の電話で、
その位置を確認しました。

ここから、末吉へ降りて、
名古の展望台で昼食予定ですが、
なんだか、名古をスルーしてしまいそうで、
ありちゃんの、ナビが気になります。

でも、この班には、
1年生ながら、リーダーシップを発揮する班長と、
しっかり者の女子3人と、
3年生の男子もいるので、
きっと彼らが、
ありちゃんをサポートしてくれるでしょう。

今日のゴールは、藍ヶ江なので、
やすらぎの湯&きらめき足湯の、
W温泉を目指して、頑張れ3班!!
道、間違えるなよ〜

ふれあいの湯で、
4班の足を痛めた子が、笑顔で合流し、
一緒にお風呂にも入って、
ビバーク地の三原中に入ったと云う知らせと、

以降、続々と、
ビバーク地に到着した連絡が入りました。

2班が、中之郷の体育館&グランドに、
5班は、念願のみはらしの湯に入り、
初のビバーク地、旧末吉小に入りました。

ありちゃんの3班も、
無事に藍ヶ江に着いた様で、
初日は何とか、全員が無事にビバークできそうです。

でも、あいつが、
急ぎ足で、どうやら向かって来たらしい・・・

夜―。星がまたたく中で、
あいつの足取りの予想が、
俄かに始まった、ベースキャンプでした。

子ども達は、きっと疲れ果て、
深い眠りにつくことでしょう・・・







2018/09/19 16:25:14|活動報告
さあ新しいステージへ!! 今年の海洋道中19(サバイバルの日ー2)各班の様子1 
サバイバル踏破の1日目は、
どの班も、割と順調に進んで居ましたが、
4班の女子が1名、足の痛みを訴えている―。
と、云う連絡が入りました。

その子は、とても大人しい子ではありましたが、
誰よりも頑張って、色んな活動に取り組んでいました。
だから、その子が音をあげた―。

って、云うのは、相当に辛い筈で、
無理をさせてはいけないという判断となりました。
きっとVLのたくみんの頭には、
昨年の「悪夢」が、再びよぎったと思います。

昨年、体調不良者の具合が悪い―。
と、云っては、一度BCで休ませて、
また、食事とか、休憩の時とか、
負担が掛からないところで合流させる・・・。

と、云う対処を繰り返した結果、
「具合が悪ければ歩かなくてもOKなんだ・・・」
と、他の子に思わせてしまった観があり、

結果、女子が連れだって、脚が痛いと言い出して、
BCで仲良くおしゃべり・・・
と云う、状況を作り出してしまったことで、
このサバイバルでも班がまとまらなかった―。
と、云う事が起こったからです。

でも、その子の頑張りをずっと見て来た班の子達は、
彼女の荷物を、みんなで分けあって持ってあげたり、
声を掛け続けてくれた様です。

只、それでも彼女の脚の痛みは尋常ではなく、
大事をとって、BCに一度戻しました。
暫く休ませて、様子をみながら、
温泉に入るタイミングで合流させてあげよう―。
そんな、対応をする事にしました。

4班の子は、誰一人それに異論を唱える子など居らず、
いつでも戻って来てね―。と、快く応じてくれました。

さて、3台のクルマに分乗して、
パトロールに回りましたが、我々は、
島の関係者の方から差し入れを戴いたので、
子ども達に届けよう―。
と、云う事になって、
各班を追い掛けていきました。

先ず最初に捕まえたのは2班。
南原をスムースに乗り切り、
休憩場所の八重根漁港に入る前に捕まえました。

「ごほうびがあるんだよ」って、云うと、
男子が発した言葉は、
「きっと、写真撮ってあげるって事だよ」
と、ややネガティブな反応―。

幼いわなあ・・・。
これじゃあ、女子にはモテません。
そこで、差し入れに戴いた、
スポーツドリンクを差し出すと、
とたんにテンションあがる・・・
やっぱ、幼いわ。
女子は、ちゃんと「ありがとうございました」って、
言っているのに、この差はなんなんだぁ!!

まあ、あしくまの決死のミーティングも、
昨日の今日なので、これから、これから・・・
ゴネながらも、みんなで歩いてるって云うのは、
小さいながらも、確かな成長なのです。
まだ、先は長いから、頑張れしよ〜!!

驚いたのは、最長距離を歩く5班の様子です。
相変わらず、とてもリラックスしたムードで、
ほぼ、スケジュールの通りに、
しかも、班がみんなまとまって、
楽しそうに歩いていました。

差し入れは、これまた予定通りの場所で、
渡す事ができました。とても、喜んでくれましたよ。

美味しそうに、カップラーメンを、
みんなで食べていました。
そんなに会話している訳ではないのに、
凄く楽しそう!!
そう。家族みんなで食卓囲んでる感じですよ!!

一昨日、やけどを負ってしまった子の、
足の様子を看て、包帯をヘルスカウンセラーが、
変えてあげたのですが、
痛みもないようで、
「全然、平気です」って、やる気も満々でした。

今日のコースを順調に早目に歩いて来て、
これだったら、充分に間に合いそうです。

ラーメンのスープの誘惑に負けそうでしたが、
これは全く、心配いらないなあ・・・
1泊2日の家族旅行みたいです。

後で聞いたら、この後、時間調整で、
藍ヶ江の足湯まで行ったそうです。

なっちゃん、この調子で最後まで頼むよ!!









2018/09/18 15:44:50|活動報告
さあ新しいステージへ!! 今年の海洋道中18(サバイバルの日ー1) それぞれの出発 3班
出発のしんがりは3班になりました。
リーダーは、ありちゃんです。

中1で、この海洋道中に参加して以降、
ずっとVLになる事を夢見て来た子です。
誰よりもVLになりたかった子なのですが、
やはり彼女を推薦するには、
心配な事が多過ぎて、なかなか踏み切れなかったのです。

それは、余りに純粋過ぎるからです。
人から聞いた事は、全部信じてしまうくらい純粋で、
しかも、天然!?
って、思うくらい、こうした野外活動に対して、
応用が利くタイプではないからです。

それでも、なかなか女子リーダーが見つからず、
強い気持ちを信じて、声を掛けました。
やはり研修でも、
上手くいかなかった事が多かったのですが、

彼女のイチバンの取り得は、とにかく憎めない事。
まあ、ありちゃんならいいかっ―。って、
笑って許せる明るさを持った子なのです。

ですから、他のリーダー達も、放っては置けず、
彼女に良く声を掛けてくれていて、
めげずに頑張る姿に、目を細めていました。

実は彼女がVLに決まると同時に、
「覚悟を持って臨みなさい―」と、伝えました。
VLは、正直辛い仕事です。
「楽しむ余裕はきっとないよ」とも、伝えました。

きっと3班の子ども達は、
このリーダーはみんなで守ってあげよう―。って、
思ったと思います。

だから関係性も、まるで兄弟姉妹みたいでした。
そんな9人兄弟姉妹が、今日から50キロの旅に出る。
指導者の誰もが、そんな気持ちで、
ありちゃんを見送った事でしょう。

頑張れ3班!!
個性的なメンバーが多いだけに、
大きく化けるかもしれません。

とびきり明るい足取りで出発していきました。

こうして、それぞれの班が、
それぞれの足取りで、
サバイバル踏破の長い道のりを歩き始めました。

さあ、我々もパトロールをしながら、
しっかり支えないとね!!








2018/09/18 11:15:42|活動報告
さあ新しいステージへ!! 今年の海洋道中17(サバイバルの日ー1) それぞれの出発 1班
男子のVL3名が、順番にBCを出発していき、
女子のVL2名も、いよいよその時を迎えました。

最初は1班。リーダーは、あや。
彼女がVLに決まったのは、事前説明会の直前―。
本当にギリギリのタイミングで決まりました。

実は当所、県の担当者から、
彼女に声を掛けたい―。と、一報を戴いた際、
思い出せなくて、
恥ずかしながら過去の文集を開き直しました。

彼女の書いた作文を読み進むにつれ、
次第に、当時の記憶が蘇って来たのです。
この年は雨が多くて、
島の方々にたくさん助けて戴いたのですが、
その際、どの子よりも丁寧に、
感謝の気持ちを伝えていたのが、彼女でした。

「ありがとうございます」が、
本当に自然に、心の底から言える子。
当時の彼女の事を、自分の文章にも書いていました。
大人しかったので、目立たなかったのですが、
そんな素晴らしい人材を見落としていた事が、
チョッとショックでもありました。

大学のスケジュール調整も大変だった様ですが、
ここでも「ありがとうございました」と、
選んでくれた事への感謝を伝えてくれたのです。

そんな彼女ですから、
研修が足りていなかったにも拘わらず、
優しさと、気持ちに寄り添う温かさで、
どんどん班のメンバーの、信頼を集めていきました。

きっと、1班の男子はみんな、
あや、LOVEだったと思います。
でも、彼女には腰痛の持病があり、
このサバイバルを歩き切れるのか―。
一番不安だったと思います。

そんなあやが決めたコースは、
山登りを極める、八丈富士を登り、
残りは島の半分を完全に周ると云うコースです。

メンバーは、とにかくコツコツタイプが多くて、
地道に頑張れるチームになって来ていたので、
きっと彼らに向いているコースです。
でも、かなりしんどいコースですから、
何が起こるか分かりません。

でも、困ったらカバーし合える、
「ありがとう」と、「ごめんなさい」が、
素直に言えるチームですから、
きっと最後まで歩き切って戻って来るでしょう。

がんばれ1班!!
ひと回りも、二周りも、
たくましくなって戻って来いよ!!

確かな一歩を踏んで、
1班が歩きだしました。